top of page

​What's Medical Rejilience

レジリエンスとはあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、私たちのカラダやココロ、神経系から細胞は常にレジリエンスによってその活動や機能を維持しています。

 

レジリエンスは、元々はストレス(stress)とともに物理学の用語であった。

ストレスは「外力による歪み」を意味し、レジリエンスはそれに対して「外力による歪みを跳ね返す力」として使われ始めました。

医療、社会、教育、環境、災害と様々な分野で「レジリエンス」の取り組みが行われています。

我々、レジリエントジャパンでは医療、スポーツ、教育、オフィスワークでのレジリエンス向上に取り組んでいきます。

 

1、精神心理学的な意義

精神医学では、ボナノ(Bonanno,G.)が2004年に述べた「極度の不利な状況に直面しても、正常な平衡状態を維持することができる能力」という定義が用いられることが多い。1970年代には貧困や親の精神疾患といった不利な生活環境(adversity)に置かれた児童に焦点を当てていたが、1980年代から2000年にかけて、成人も含めた精神疾患に対する防衛因子、抵抗力を意味する概念として徐々に注目されはじめました。

 

具体的に解りやすい例がPTSDである。 1995年のアメリカの論文には、アメリカ人の50% - 60%がなんらかの外傷的体験に曝されるが、その全ての人がPTSDになるわけではなく、PTSDになるのはその8% - 20%であるという。2006年の論文では、深刻な外傷性のストレスに曝された場合、PTSDを発症するのは14%程度と報告されている。では、なる人とならない人の差は何か、というのがこのレジリエンスである。

チャーニー(Charney)は2004年に「アロステイシス(allostasis)」という概念を提唱し、それを構成する要素としてコルチゾールに始まり、セロトニンを含む11の生理学的ファクターをあげている。

しかし、レジリエンスは生理学的ファクターだけではない。2007年にアーミッド(Ahmed)が、目に見えやすい性格的な特徴を「脆弱因子」と「レジリエンス因子」にまとめたが、そこで特徴的だったことは「レジリエンス因子」は「脆弱因子」のネガではないということである。

「脆弱因子」を持っていたとしても、「レジリエンス因子」が十分であればそれが働き、深刻なことにはならない。その「レジリエンス因子」には「自尊感情」「安定した愛着」から「ユーモアのセンス」「楽観主義」「支持的な人がそばにいてくれること」まで含む。

国内では小塩真司らによる研究もあり、レジリエンスは「新奇性追求」「感情調整」「肯定的な未来志向」の3因子で構成され、また苦痛に満ちたライフイベントを経験したにも関わらず自尊心が高い者は、自尊心が低い者よりもレジリエンスが高いとする[11]。

以上レジリエンスを構成する要素は多く、かつ極めて複雑な相互関係を持つ。また、生得的なものからその人自身によって獲得されるもの、感じ方や考え方まで含む。

 

アメリカ精神医学会は、以下の「レジリエンスを築く10の方法」を提唱している。

  1. 親戚や友人らと良好な関係を維持する。

  2. 危機やストレスに満ちた出来事でも、それを耐え難い問題として見ないようにする。

  3. 変えられない状況を受容する

  4. 現実的な目標を立て、それに向かって進む。

  5. 不利な状況であっても、決断し行動する。

  6. 損失を出した闘いの後には、自己発見の機会を探す。

  7. 自信を深める。

  8. 長期的な視点を保ち、より広範な状況でストレスの多い出来事を検討する。

  9. 希望的な見通しを維持し、良いことを期待し、希望を視覚化する。

  10. 心と体をケアし、定期的に運動し、己のニーズと気持ちに注意を払う。

セルフヘルプによってレジリエンスを築く様々な方法が提唱されており、主に認知行動療法(CBT)と理性感情行動療法(REBT)の理論を元にして執筆されている。

© 2019 by Resilient Japan 

bottom of page